死にたいと言われたら・・・〈 後編 〉『当事者の方々への提案』と『講演会でのQ&A』【うつ病と自殺と自傷についての講演会より】
後編です。『小渡里子さんを支援する会1周年報告会&学習講演会』(主催:小渡さんを支える会)へ参加してきました。
学習講演会は、蟻塚亮二氏(精神科医)による
演題
「現代のうつ病・その傾向と対策ー松本俊彦著『もしも死にたいと言われたら』より」
レジメのタイトル
「うつ病と自殺と自傷」についての勉強会
でした。
主催者のご厚意により、ブログへの掲載を承諾いただきましたので、学びをシェアしたいと思います。
こんな方々に届きますように!
『うつ病・自傷行為』で苦しまれているご本人様
『うつ病・自殺・自傷』で苦しまれている方を
- 今、サポートをなされている方
- 今、サポートの仕方がわからない方
- 今、サポートをする中で苦しんでおられる方
- 今、この情報が必要な全ての方々 へ
※私個人の解釈が入っている部分もあるかもしれません。情報の一つとして、受け取っていただければと思います。
もくじ
自傷をしたくなったら・・・
自傷行為をおこなうことで、自分が生きていることを実感している。。。
でも、もしかしたら、その状態から、ホントは、「脱したい!」と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
自傷をしたくなったら、これをやってみませんか?
ということで、教えていただきました。
自傷の置換スキルの習得
- スナッピング・・・輪ゴムパチン ※痛みをともないますが、手の甲や腕の内側など、輪ゴムで弾いて痛みを感じてみる。
- 香水・・・香りを嗅ぐことで、落ち着くかもしれません。
- 氷を握る・・・これも、痛みを感じますが、置換としていいようです。
- 腕を赤く塗りつぶす・・・手首を切ったように口紅を塗る。
- 叫ぶ・・・カラオケをおススメしていました。
- 筋トレ・・・腕立てやスクワットをし体を動かしてみる。
- マインドフル呼吸法、音楽、書く、運動、料理、ペットをなでる、アロマを焚く。
- 店や図書館など人のいる場所に行く。
トラウマを乗り越えるために(蟻塚)
- SOSの能力・・・誰でもいいので、心を許せる人へ、SOSが言えるようになれるといいですね。
- 悲しむ能力・・・泣いてもいいんだ
- 語れる相手の存在
- 仕事、住居、仲間、お金、医療
- 音楽や芸能・・・地域力・cf.沖縄の高齢者
- 「今」を大切に生きる意志
講演会でのQ&A
Q:うつ病と自殺率の関係を教えてください。
A:原因が仕事でうつ病になっていても、病院に行っている人は、自殺率が低い。
病院に行くか、行かないかで、自殺率が変わる。
きちんと、休んで、治療に通っていれば、自殺する人は少ない。
Q:昔は、自殺が少なかったのではないか?10代の死亡の最大原因は、自殺になっている。
A:遊びがなくなっているのではないか。
大人のメンタルヘルスが悪いのではないか。
子供の前に大人のストレスを下げることが優先のように思われる。
Q:蟻塚先生は、うつ病をどうやって克服したのですか?
A:36歳の時に癌になった。自分の命は、短いと思った時、うつが治った。
それから、毎年、イギリスやヨーロッパの精神病棟を回り、様々なことを学んだ。
デビット・クラークから、ヨーロッパのグループに入らないかと言われたことも良かった。(何のグループだったか聞き逃しました( ̄▽ ̄))
行動したことによって、うつを克服できたのだと思う。ということを、下記の例をあげて、お話くださいました。
怖い!の克服とうつの克服の仕方は、同じ!
小さい行動の積み重ね!
とにかく、行動すること!
飛び込み台を例にあげておられました。
飛び込み台から、飛び込むのは、怖い!それを克服・回避するには、どうしたらよいか。
大きく答えは、二つ!
一つ目は、飛び込むこと。
二つ目は、飛び込み台から降りる。撤退する。
飛び込み台の上で、うじうじ悩んでいても、克服はできない!
何も解決することはできない!
とにかく、行動することが大事なこと!
まとめ
「うじうじ悩んでいても、解決しない!」
「うじうじ悩んでいても、克服できない!」
うつ病の克服のみに限らず、普段の小さな悩みごとにも共通することを感じました。
今の現状を変えたければ、とにかく行動すること。
小さな行動の積み重ねが大事だということ!
私も自分の体験から、蟻塚先生と同じことを感じています。
今の現状を変えたければ、とにかく行動すること!
学び多い講演会でした。企画なされた、「小渡里子さんを支援する会」の皆様、ありがとうございました。
小渡里子さん、陰ながら応援しています。